❒ フィンランドのリンパ浮腫治療について

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ヨーロッパの医療の中では、Vodder式リンパドレナージを採用している国が多数を占め、特にVodder博士を輩出した北欧ではどこに行ってもVodder式が採用されています。フィンランドの公的医療は、KELAと呼ばれる社会保障制度によって運営されています。有名な建築家が手がける大学病院の建物、内部のインテリアなど素晴らしく、とても病院という感じがしません。
 
 フィンランドは、国土面積が日本の70%を占めるのに、人口が日本のちょうど福岡県と同じくらいしかいません。したがって、福祉も医療も予防が大事という考え方が定着しています。特に、フィンランド独自のリハビリシステムで医師が理学療法士を兼ねるFysiatriを中心としたチーム医療を行なう(unit of physical and rehabilitation medicine )部署があり、理学療法を行なうセラピスト、ライフスタイルをサポートするオキュペーションセラピスト、リンパセラピストなどが所属しています。以前は、術後2週間後にリンパドレナージを開始するのが通例だったのが、現在では、退院前にすでに開始されるようです。
 
 大学病院でのリンパドレナージのニーズとしては、乳癌,前立腺癌、やけどの皮膚移植、形成手術後に起きる浮腫の予防と治療が適応しています。初回の施術料金がホームケアの指導料込みで22ユーロ(約3,600円)、以降の施術は何度受けても6ユーロ(約1,000円)です。院内なのでこの料金で受けられますが、常に予約でいっぱいです。大学病院で働くリンパドレナジストは、個人でプライベートクリニックを開業しているケースも多いので、自由診療で施術をすることもあるようです。
 
 フィンランドでも、医療用リンパドレナージを教えるスクールは数がとても少なく、セラピストの数も不足しています。スクールは、看護師、理学療法士などの医療従事者としての資格がないと受講できません。卒業後には、地方自治体が管理する医療センターへ登録をします。大学病院などの公的機関に勤務するセラピストは案外少なく、理学療法士、看護師は個人でプライベートクリニックを開業することが出来るので、独立するケースが多いのです。 リンパドレナージの適応になる患者さんは、女性の60~70%が乳癌、男性の60%が前立腺癌、続いて肺癌、直腸癌などのケースが多いようです。 フィンランドは、癌の術後に発生した浮腫のリンパトリートメントは、保険が適応されています。また、スリーブ、弾性ストッキングなどは、年3回まで無料になります。リンパ浮腫の診断がつかない場合は、有料で、1回50ユーロ/1時間(約¥7500)が平均的なところです。予防のために積極的に受けるケースが多いようです。

<ケアの順番 > 1クール 平均10回
 
医師からの診療情報提供書⇒リンパドレナージ+バンテージ(1クール約10回)⇒スリーブの装着⇒定期的なフォローとホームケアの指導
 
リンパ浮腫の患者さんへの運動は、10年前にフィンランドで誕生したノルディックウォーキングを勧めています。体を動かす方法、スキンケアなどのホームケアを徹底指導することが重要です。


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